多摩川周辺の神社・お寺めぐりは「自転車」で
「多摩川浅間神社」をはじめ「深大寺」「多摩川三十四カ所観音霊場」など、多摩川沿いの周辺エリアには多くの神社・仏閣が集まっています。短時間で複数のスポットを回るなら、小回りの利く自転車がおすすめです。
今回は自転車に乗って調布エリアの神社・仏閣を参拝して御朱印をいただきながら、その周辺の散策スポットもご紹介します。
中野島駅前で自転車をレンタルしてSTART!
AM10:30。
JR南北線・中野島駅で降りて、徒歩3分。まずは「RIDEAWAY」で自転車をレンタルします。
本日は女二人散歩。1日を共にする相棒はこちらの自転車二台。
まずは5~10分程度の簡単な乗り方のレクチャーを受け、自転車の調整をしてもらいます。
実は二人とも本格的な自転車に乗るのは初めて。さらに、お互い150㎝程と身長が低めなので、ロードバイクのような高い位置にあるサドルにそもそも乗れるのか…。と出発前からハラハラドキドキ、でしたが無事搭乗成功。
どれも初心者に優しい、エントリーモデルの自転車が揃っていますのでご安心を。(WEB予約する時に、身長で適性の車種を絞り込めるのでぜひ参考に!)
AM10:45。
RIDEAWAYを出発。
お店のすぐ側から、多摩川土手沿い「川崎多摩川ふれあいロード(多摩川サイクリングコース)」に出られます。この土手沿いを走り、川を挟んだ反対側の調布市に向かいます。最初の目的地「深大寺」までは、以下のルートを使って約9Km、時間は30~40分程。
土手沿いを走る途中に「多摩川水道橋」などが臨めます。10分程サイクリングロードを走り「多摩川原橋」を渡って向こう岸へ着くと、もう調布市です。
調布エリア(深大寺・布多天神社)
深大寺
AM11:25。
国道19号線・12号線をひたすら真っ直ぐ進むと、「深大寺入口」交差点(深大寺西参道)に突き当たりました。
ちょうどよい感じにお昼です。この辺りで昼食を取りたいと思います。
深大寺そば(湧水)
深大寺といえば「深大寺そば」が有名です。お寺周辺の参道にはたくさんのお蕎麦屋さんが立ち並びます。
今回は西参道の「湧水(ゆうすい)」というお店に入りました。
こちらは深大寺の中でも屈指の有名なお蕎麦屋さんだそうです。お店に到着した11:30頃には、すでに15組以上の長蛇の列…!!入店できたのは約1時間後の12:20。
こちらでは「九割蕎麦」と「二八蕎麦」がいただけます。
やはり九割蕎麦は二八蕎麦に比べるとそば粉の少しざらつきのある舌触りや、噛んだ後の甘味・香りが強く残る気がします。
とことん蕎麦の風味を楽しみたい!という方は、湧水オリジナの甘味「そばようかん」もおすすめです。3層からなるこちらのようかんは「そば湯」を固めて作られています。ひかえめな優しい甘さと素朴さで食後にさっぱりといただけます。これを目当てにやって来る人もいるほど愛されている一品です。
◆住所・マップ
おみくじの元祖・元三大師(がんざんだいし)
それでは、深大寺を参拝していきたいと思います。
深大寺は天台宗のお寺。東京では浅草の浅草寺に次いで古く、733年(天平5、奈良時代)に創建されたそうです。本尊は「阿弥陀如来」(宝冠阿弥陀如来像)です。こちらの本堂に安置されています。
そしてこちらのお寺では、仏さま(阿弥陀如来・釈迦如来)の他に”お坊さん”も祀られています。平安時代、当時廃れていた比叡山を復興させ、天台宗を再び盛り上げた立役者である「良源(りょうげん)」というお坊さんです。別名「 元三大師(がんざんだいし) 」とも呼ばれ、親しまれています。
尊敬されるお坊さんの像が立てられることは少なくありませんが、その多くが等身大やそれ以下のサイズで作られる中、深大寺の元三大師像は座っている姿(坐像)でありながら、2m近くもあるとても巨大なもので大変珍しく、僧形の古像の中では日本最大級だそうです。ちなみに、普段は参拝者からは見えない状態(=秘仏:信仰上の理由で非公開とされ、厨子などの中に隠された状態で祀られる)で安置されています。
また、元三大師は「おみくじ」の元祖(創始者)でもあります。おみくじはお寺や神社に行くと、運試しでついつい引きたくなってしまいますよね!「吉」が出やすいように「凶」を少なくしているという所もあるそうですが、深大寺のおみくじは古来のままなので、凶が多いそうです。
凶が出て、がっくり…と肩を落とすことなかれ。凶が出たということは、あとは吉に好転するのみ。そういった戒めも込められているのでしょう。
私もおみくじを引いてみました!
なんと……「大吉」!!! 私にとって久しぶりの大吉出現が、おみくじの元祖ゆかりのお寺ということで喜びも倍増でした!お財布に入れて大事に持って帰ります♪
深大寺の御朱印
深大寺では3種の御朱印をいただくことができます。それぞれ、阿弥陀如来・釈迦如来・元三大師を表しています。今回は本尊の阿弥陀如来と元三大師の御朱印をいただきました。※コロナ感染拡大防止のため、深大寺では書置きの御朱印の配布のみ。(2021.11.28時点)
元三大師の御朱印には鬼のような姿のものが描かれていますが、実はこちら大師を表しています。元三大師にはまた違う別名があり「角大師(つのだいし)」などとも呼ばれています。平安の昔、大師が角の生えた鬼のような姿に変身し”疫病を退散させた”として「魔除け」「厄除け」のご利益があると信仰を得ています。
まるで恐ろしい姿と思いましたが、私たちを守ってくれているのですね。
門前・鬼太郎茶屋
深大寺の門前には、深大寺そばなどの飲食店や土産物屋が建ち並びます。その中でも子供から大人まで多くの人達が集まっていたお店が「鬼太郎茶屋」。
水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎』に登場するキャラクターや世界観を表現したお店です。建物をよく見ると、人気の妖怪たちがいろんな場所から顔を覗かせます。古びた家屋も怪しい雰囲気があって、細かなところまで見たくなります。お店の1階はキャラクターのグッズショップ、2階には作品展示室やカフェなどが併設されています。
店頭では「目玉のおやじ」のかわいいお団子やお饅頭などができたての状態で食べられます。
◆住所・マップ
神代植物公園
深大寺の敷地内からは隣接の「神代植物公園」に直結しています。昭和36年(1961)に開園したこちらの大きな公園は、植物の種類毎に30ブロックに分けられていて、景色を楽しみながら自然の知識を学ぶことができます。
訪れた時期は冬(11月末)で花の盛りではありませんでしたが、「バラ園」ではいくつもの鮮やかなバラを楽しめました。
バラ園すぐ側の「大温室」は平成28(2016)年にリニューアルオープン。1300品種が集められているとか。
中には「ショクダイオオコンニャク」という”世界最大級の花を咲かせる植物”として知られる植物がありました。高さ3メートルを超えるものもあるそうで、さらに数年に一度咲くという花は「肉が腐ったような」悪臭を放つというのが話題となりました。
◆住所・マップ
布多天神社
深大寺・神代植物公園を後にし、次に向かったのは「布多天神社」。
自転車で7分程の比較的近い距離にあります。
こちらの神社のご祭神は、経営の神、酒造の神、温泉の神、医薬の神である「少名毘古那神(スクナビコナノカミ)」で虫封じ、病気平癒、健康祈願、商売繁盛に強いといわれています。そして学問の神として有名な「菅原道真」です。
神社で世界のコーヒーと出逢う・「スクナビコナ コーヒー」
布多天神社の御朱印
調布市の名誉市民である『ゲゲゲの鬼太郎』の作者・水木しげるさん。追悼の意を込めてその御命日は「ゲゲゲ忌」として地域では様々な関連イベントが催されます。作者や作品のファンが調布市に多く訪れるそうです。
ここ布多天神社では、ゲゲゲ忌に合わせて特別な「鬼太郎御朱印」を配布。